黒川博行 おすすめハードボイルド小説5選

黒川博行おすすめ エンタメ
黒川博行おすすめ

黒川博行 おすすめハードボイルド小説5選

徹夜で奮闘する傷だらけの主人公に影響受けて、ええ歳こいたオッサンが夜更かしして2時過ぎまで小説を読んでしまったのですが、ブックオフで安かったから買った黒川博行の小説でした。

で、その本は、昔読んだことがありました。たまに、やっちゃうのですが、今野敏の確証に続いて2回目でした汗。依存症対策の一環で、遠ざかっていた読書を最近するものでして。

黒川博行と言えば、破門で直木賞を受賞した疫病神シリーズが有名ですが、それ以外でのハードボイルド小説のおすすめを5つほど選出してみましたが、いかがでしょうか。

ネタばれしないように、紹介します。

封印

 

呑んで帰ってきて、眠いハズなのに、残りの1/3を一気に読み切ってしまいました。

それも、過去に一度読んだことがあったのに。

主人公ととある経済ヤクザとの会話の掛け合いは、疫病神シリーズの二宮と桑原の設定を思い起こさせられました。

この本は、1996年に発行されていますので、ここから構想していって、ヒットシリーズが生まれたのだと思うのです。

封印は直球のハードボイルドです。

80年代の映画で見たいですねぇ。

アクションシーンとか目に浮かびます。

嗚呼、映画を撮りたい!と思いました。松田優作のハードボイルド映画のテイストでアクションをもっと優秀なものにして、ミステリー要素を上手に構成できたら、かなり上質な作品になると思うのです。

ま、私は妄想するだけで、金もコネもキャリアもないのですが。

主人公はパチンコ屋の釘師で、元ボクサー。身に覚えのないことで、ヤクザに追われることになり、世話になっている人が失踪し…。

エンターテインメントはキャラクター設定が大事だと思いますが、主人公とその周辺人物に好感が持てるのです。主人公は不器用でいい男なので、感情移入して読み進められます。

悪果

悪徳警官ものですね。

誰かがAmazonのレビューにこのシリーズを伊達と堀内をサンドウィッチマンをイメージと書いてありましたが、分からなくもないです。

私が映画のキャスティングをするなら、彼らを使うかもしれません。もっとワルっぽさが出て、体格も鍛えた感じがほしいですが。太っていても強いという。

大阪府警のマル暴担当刑事の堀内と伊達のコンビシリーズです。

違法博打で捕まえた連中を強請る悪い刑事ですが、いつの間にかヤクザと対決する羽目になります。

ワルなんだけれど、憎みきれない。

男くささ満載のタフな二人のシノギは、その世界に引き込まれます。

悪徳警官と対峙する主人公ではなくて、悪徳警官が主人公という設定はあまりないのではないでしょうか。

繚乱

悪い警官はクビになるのです。

上記の悪果のコンビが活躍しますが、既にこの時は警官ではありません。

関西弁の二人の会話の掛け合いがいいですよね。

この会話のやりとりが、黒川博行の小説の特色ですよね。もっとも、これが嫌いという人もいるようですが。

大阪府警を追われたかつてのマル暴担当刑事、堀内と伊達。競売専門の不動産会社で働く伊達に誘われ、東京で暇を持て余していた堀内は、大阪へと舞い戻る。再びコンビを組み、競売に出る巨大パチンコ店「ニューパルテノン」を調べるふたりは、利権をむさぼる悪党たちとシノギを削ることに。警察OB、ヤクザ、腐敗刑事を敵に回し、ふたりは大阪を駆け抜ける―。『破門』の直木賞作家による、警察ハードボイルドの最高峰。(「BOOK」データベースより)

アニーの冷たい朝

 

封印よりも昔の作品です。初版発行は1990年。

大阪府警捜査一課の刑事が、猟奇的な殺人事件を追う話です。

事件を追う刑事の姿勢がハードボイルドと思いました。

犯人がムカつく野郎で、追いかける刑事を応援したくなります。

軽妙な関西弁のやりとりが魅力の黒川小説は多いですが、こちらはサスペンス要素の強いミステリー小説といった感じです。

桃源

アニーの冷たい朝の発行から32年後の作品です。

Amazonのレビューの批判コメントを読んだのが余計で、期待値が下がってしまい迷ったのですが、最新作が読みたいという気持ちを優先して正解でした。私的には構成もしっかりしていて、犯罪小説として優秀だと思いました。

伊達と堀内のようなワルではないのですが、この小説も主人公の設定はコンビ刑事です。

主人公はハードボイルドに相応しいキャラですが、根は真面目で、仕事に向き合う姿勢に好感が持てます。

沈没船詐欺という珍しい詐欺を追うミステリーで、沖縄の条件が目に浮かんできます。

 

本を読むというのはいいですよ。

ネットの動画、特にショート動画とかに慣れすぎると、長い集中力や自分で考える能力が衰えると思うので、今の若い世代が大人になる未来はどうなのかな?と思ったりします。

ひと昔前の作品「封印」をアツい気持ちで一気読みして、ひと昔前の自分に戻りたいな、と思ったりもしました。

黒川博行といえば、疫病神シリーズですが、小説もいいですが、このドラマは本当にデキがいいので、おすすめです。よかったら一読してみてください。

ドラマ「破門」は面白い!観ても、読んでも楽しめる
黒川博行原作のドラマ疫病神シリーズ「破門」の感想と紹介です。それにしても、この「破門」続編の「螻蛄」は文句なく面白い。そして、ナポリタンが食べたくなる。

 

タイトルとURLをコピーしました