英語の敬語 丁寧な依頼の表現
英語には敬語がないと聞いたことがあると思いますが、そんなことはありません!組織で働いていれば、ヒエラルキーが生じるものです。自由の国アメリカと言いますが、差別の国アメリカが実態だったりもします。
例えば、「座れ」「座ってください」「お掛けください」と、日本語は言い方によって、同じことを相手に伝えるにしても、相手が受け取る印象は全然違います。では、英語だとどうでしょうか?
Sit down (座れ)
Please sit down (座ってください)
Please take a seat (お掛けください)
日本語同様に敬語は存在するのです。
同じ座ることを促すにしても、言い方によって()内の日本語と同様の印象の違いがあります。
もっとも、日本人でも敬語を使いこなせていない人は沢山いますし、最近は崩れてきているような気もします。親しくもない年下なのにタメ口の人とかいますし、客に対してそれも年上の客に対してタメ口の人にも遭遇します。
普段きちんと敬語を使っている人ほど、イラっとされることもあるかとも思いますが、イラつく間もなく聞き流してしまえるように訓練しましょう。
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」 を読んで、反応しない練習をするのも一考です。
時代と共に言葉は変わるものと受け入れましょうか。実際、「了解しました」などは、私が客の立場で、複数の相手から言われましたね。
さて、話を英語に戻しましょう。
やっぱり「座れ」と「座ってください」では、印象が全然違いますので、他人同士のうちはplease をつけた方が無難です。とりあえずpleaseをつけておきましょう。
たとえ敬語が使いこなせてなくても、Please, thank you, sorry, が使えていれば、あなたの印象は悪くなりませんので、大丈夫です。
頼む時の英語の敬語① Can とCould
私が初心者のときは、couldはcanの過去形としか頭に浮かんできませんでしたが…。
助動詞のcan とcouldの使い分けがあります。
couldの方が丁寧な聞き方になります。では、Canがくだけたニュアンスかというと、そんなことはないです。
過去形の方が、控えめな、遠慮がちな印象が出るので、その違いです。距離が遠いからという感覚ですが、ネイティブでないとピンとはこないですよね。
顔を寄せて来られて求められるのと、距離を置いて求められるのでは、圧迫感が違いますからね。そんなイメージでしょうか。
依頼する時の英語の敬語② Would you mind if __?
普段Canでやり取りしている相手でも、無理なお願いをするときは、恐縮しながらお願いする感じで、Would you mind if __? I was wondering if __を使うこともあります。
でも、ビジネスでは使うシーンが少ない方がいいですよ。無理なお願いが普通になってくると煙たがられますからね。
Would you mind if I ask you send it by tomorrow?
ここでのmindは気にするという意味です。
直訳すると、「あなたは、私が明日までに(それを)送ってもらうように頼んだら気にしますか?」となります。翻訳すると、「明日までに送ってもらえませんでしょうか?」
遠慮すべき姿勢が必要なシーンで使います。短納期での対応や、窓を開けるときなども、気遣いの出来る人は使うのでしょうね。
依頼する時の英語の敬語③I was wondering if __
I was wondering if you could send it by tomorrow.
直訳すると、「私は、あなたが(それを)明日までに送ってくれるだろうかと思う」.
翻訳すると、「明日までに送っていただけませんでしょうか?」
大丈夫かなぁという遠慮がちな推量をもって、過去形を使って丁寧な感じを出しつつのご依頼申し上げるという感じです。
直訳を日本語で捉えると全然丁寧な印象はないのですが、普段ズケズケと言ってくる人が、やたら遠慮がちに遠まわしに言うので、これは丁寧だなぁとネイティブは感じるのでしょう。
こういうことを勉強すると、欧米人もそうズケズケとストレートに言うだけはなくて、遠慮しつつ丁寧にお伺いを立てるということもしているのだなぁと、妙な関心をしてしまいますよね。
○○したいwant to_と I would like to __
意図的に使うことはあってもwant to は社外相手では滅多に使わないです。want toではなくてwould like to を使っています。
I would like to confirm that_といった形で確認をするときに使うことが多いです。
会話の時は短縮してI’d like to でしょうか。want は直接的とか幼稚な印象が出るから控えたほうがいいと聞きますが、ハリウッド映画を見ていると、大人もwantを使いまくっていますので、幼稚というのはどうかと思いますが、TPOは意識した方が無難でしょう。
そういった感覚は、結局のところネイティブでないと分らないと思います。
例えばyummy(美味しい)は幼児の言葉だから、使わないほうがいい。という説明を読んだことがありますが、オンライン英会話で、多くのフィリピン人講師が言っているのを何度となく聞いています。
気にするあまりに、悩んでブレーキかけたりせずに進めたほうがいいですよ。
黙られるより相手もウエルカムです。仕事が前に進みますし、あなたがネイティブでないのは承知しています。
悩んだら、Pleaseと言っておきましょう。あなたの謙虚な気持ちは伝わります。
Please don’t worry about that!