ノーンキャウの行き方
私がノーンキャウに立ち寄ったのは、ムアンゴイからの帰りですが、日本から行くには、ルアンパバーンまで飛行機、そこからバスで移動ということになるでしょう。
北バスターミナルから、ハイエースのようなミニバスで向かいます。
乗車時間は3~4時間くらいでしょうか。
北バスターミナルまでは、私はチケットを買ったルアンパバーン市内の旅行代理店でピックアップしてもらって行きました。
宿でピックアップしてもらう調整もできると思いますが、私は不安だったので旅行代理店発としました。
道中結構な山道を走りますが、エンジンの性能なのか、よっこいしょって感じて走っていた場所がありました。
また、豪雨に見舞われもしました。
アスファルトが陥没している場所もありました。
心配もしましたが、無事到着出来て、運転手さんに感謝です。
車窓から眺める美しい自然、山村の田園風景は長閑で癒されます。
昔の日本はきっとこんな風景だったのだろうなぁと私は思うことが多かったです。
日本人のルーツかなぁと思ったりもしました。大昔は日本も大陸と陸続きだったわけですし。
ノーンキャウの観光
ノーンキャウは、ラオス北部のナムウー川に沿いに位置します。
宿の数が限られているのもあり欧米人の旅人をちらほら見かけますが、観光地とは言えないかなぁ、というのが私の印象です。
空が近くに感じる美しい稜線の山々に囲まれた自然豊かな静かな山村です。
避暑地の要素はありましたが、ルアンパバーンのようにガイドブックに書けるような見所はほとんどないです。鍾乳洞があるようですが、私は行きませんでした。
美しい自然と素朴な山村の雰囲気をのんびりと楽しむのがよろしいかと。
私は癒されましたよ。
歳取ってからもここまで移動する気力体力があるかどうかは、なってみないとわかりませんが、また来たいなぁと思いました。
サイクリングはいかがでしょうか?
自転車のレンタルがありましたので、周辺の山道を走ってきました。
天気にも恵まれて、気持ちいい汗をかきました。
山間の集落や田んぼを繋ぐ道路は空いていて、結構遠くまで走りましたが、もしもパンクでもしていたら大変だったでしょうね。
暑いし、道が空いているということは人がいないということでして…。
同じ暑さでも夏の東京とは暑さの質が違いますよね。
エアコンで室内から吐き出された熱、アスファルトを反射する太陽光の熱、燃やしまくって吐き出し続けるエネルギーの熱、と、自然以外の暑さの要素が都会は多いので、その分の差があるのだと思います。
自然豊かなノーンキアウの暑さは心地よかったです。
綺麗な蝶がたくさんいました。
竹のような植物を編んで造った簡素な家に人が住んでいました。
道路にチョーク!?で○を書いて、「けんけんぱっ」てやって遊んでいる子供達がいました。
この遊びは昭和の日本の子供達もやっていましたが、もう消滅しましたかね?
満天の星空
私はムアンゴイから戻ってくる形でノーンキャウに来ましたが、ムアンゴイの夜は雨か曇りかでしたが、ノーンキャウでは夜も天気に恵まれました。
夜、宿に居て停電に見舞われましたので、様子を見に外に出たときのことです。
生涯で最も美しい星空に遭遇しました。
私は矯正視力で0.7くらいでしたが、その目にも遥か銀河系の彼方で光輝く無数の星達の輝きが届いていました。
最もよく見える星の一つ北極星と地球までの距離は、4000兆kmと言われていますが、時速300キロで移動しても15億年もかかる途方もない距離です。
なんだか不思議ですよねぇ。
「普段見えていないだけで、本来はこれほどの輝きを放っているのだ」とも思ったりしました。
東京の夜空にも同じだけの星が輝いているわけです。(厳密には緯度の違いの分の違いはありますが)
周囲が明るいから届いていないだけで、見えていないだけで、気が付いていないだけで、ずっと前から輝いているのです。
秘めた力があるのです。
あなたにも、私にも。
なんて、思ってみたりして。
蛍の光と流れ星
星空も綺麗ですが、夜空を漂う蛍の光も幻想的でした。
夜の散歩に行ったときに、山沿いの道を歩いているときに、蛍が飛んでいました。
蛍は幼い頃母の実家で見たような気もしますが、あいまいです。テレビでなくて、ダイレクトで見たのは初めてかもしれません。
乱舞といった壮観なものではなくて、あそこにひとつ、ここにもひとつ、と言った感じの素朴な美しさでした。
夜空を飛ぶのは蛍の光だけでなくて、流れ星も見かけました。
急いで届けた願掛けは、後年まさかの叶わぬこととなってしまいましたが、その時は考えもしませんでしたね。
人生いろいろです。
私がルアンパバーンで暮らすことになったら、きっと退屈してしまうと思います。
それは想像できるのですが、きっと本来の人の生活はこうあるべきだな。と、思いました。
自然と共に、与えられた土地で、家族を大切にし、自然の恵みに感謝して、欲張らずに暮らす。
例え原発を廃止しても火力で補っているうちは、発電所がある場所とはまったく違う地域で負の影響を受けているのです。
地球温暖化による災害や気候変動はそういうものです。
私は当然のごとくエネルギー社会の恩恵を享受していますので、口だけですよ。
でも、この美しいノーンキャウの自然と、その自然と共に質素に暮らす人々の幸せが、100年後も変らず在り続けてほしいと、心から思ったのは、本当の気持ちでした。
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