映画 スティングのレビューと紹介
スティングといえば、ポリスのボーカルを思い浮かべる人もいると思いますし、スティンガーを思い浮かべる人もいるでしょう。
スティンガーは勿論、牝馬です。
どちらも古いって?
でも、この映画はもっと古いですよ!
1973年のハリウッド映画で、舞台は1936年のシカゴです。
日本でいえば、麻雀放浪記の坊や哲の先輩達が、手品(イカサマ)で活躍できた時代でしょうね。
場面が変わるときの紙芝居的な絵と、音楽がなんだかのんびりとした気分にさせられますが、やっていることは大がかりなマフィアを相手にした命がけの大勝負の詐欺です。
株のトレーダーは、そこまで映画好きでなくても、一度くらい観てもいいのではないでしょうか。普段大口に騙されている側としては、個人達が大口を騙すこの大がかりな仕掛けは、観ていて爽快です。
ポール・ニューマンはシブく、ロバート・レッドフォードはブラピに似ている
ブラットピットに似ていませんか?
マフィアと知らず通行人を騙す詐欺を相棒と働き、報復でその相棒を殺されて、自分も追われる羽目になり町を出るのですが、相棒の昔馴染みの友人と復讐も兼ねた大がかりな詐欺で、そのマフィアのボスをハメるというのがストーリー。
若き詐欺師がロバートレッドフォードで、歴戦の強者で詐欺の中心人物となる言わば詐欺の監督役がポールニューマンです。否、監督兼キャッチャーってとこですかね。
若き日の野村監督みたいになりましたが、キャラは全然違いますよね。
カッコいいですね。役柄もカッコいい男なんですよね~。
現代のアクションやクライム作品を観て目が肥えていると、セットっぽさや迫力で物足りなさを感じるかもしれませんが、プロットがよく、伏線がしっかりと張られている優秀な推理小説を見ている感じです。
冷や冷やしながら、主人公たちの仕掛けを見守ることになるでしょう。
ハッと驚かされることもあるでしょう。
気が付けば作品の世界に引き込まれています。
名作と言われるだけのことはありますね。
そして、見終わった後のすっきりした気分がとてもいいです。
Youtubeで拾ったワンシーン。ターゲットのマフィアに初めて接点を持った電車内でのポーカーのシーンです。悪役のロバートショウの上手い演技が見られます。
しかし、あれですよね。アガサクリスティーの名作「そして誰もいなくなった」もそうですけれど、スマホの普及した今では作れない犯罪ってありますよね。犯罪作品ですか。
日本のこの手の映画さながらの犯罪で、場所は忘れましたが、競艇場で、スキューバダイビングで潜って、レースに出艇するボートのペラを弄ったってやつがありましたね。
昭和って問題も多かったですが、なかなかシノギのやりがいがあるいい時代だったようにも思いますね。あれ?私は詐欺師じゃなかったか。
ところで、こういうの見るとウイスキーが飲みたくなるんですよね。
オリジナルタイトル:The Sting
公開:1973年
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
第46回アカデミー賞作品賞受賞
キャスト:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、ロバート・ショウ、チャールズ・ダーニングほか